Web Designing誌主催のWD Live! 株式会社はてなと考えるにっぽんのWeb 2.0。そのサービスとサイト運営 伊藤直也氏 × 須賀正明氏に行ってきました。来場者は160人だそうで会場はほぼ満杯。以下は自分が印象的だった部分のメモです。
はてなについて
- PV:6億/月
- ユーザ:54万ユーザ
- サーバ:400台
- 売上:秘密だけど黒字
- 資金調達:0円
- Alexaで16位(国内)
- 従業員:23名+しなもん(注:ここは笑うところ)
はてなサービスの作り方
開発者が自分で企画して自分で作る。
一つのサービスを開発するのは基本的に一人だけ。開発に関わる人数が多くなると、どうしてもサービスの方針がブレてしまうため。「新しいことの正しさは、あなたにしかわからない」 開発者自身が信じる哲学をサービスに投影する。
外注はしない。自分達でトライアンドエラーを繰り返し、技術とノウハウを蓄積する。
経験から得られたこと
「ビジネスプランがないと…」
→後から考えればいい。トラフィックが集まればどうにでもなる。
「いきなり大量のトラフィックが来たら…」
→急激に大量のトラフィックが集まるようなことはまずない。日々細かく対応を重ねていけばよい。「小さく始めて大きく育てる」
「一度作ったら作りっぱなしで済むサービスが理想…」
→継続しないサービスは流行らない。サービスは何年もかけて育てていく。人力検索はユーザが5人という状態からスタートしたが今は黒字化している。はてなブックマークも最初のバージョンではコメントもタグもお気に入りもAPIもない状態でリリースされて、少しずつバージョンアップを繰り返して今に至る。
対談と質疑応答から
マネジメント重要。はてな社員といえど、全員が新しいサービスを一から創り出すクリエイティビティに溢れているわけではない。適材適所で仕事を割り振るマネージャの存在は欠かせない。
モバイルにはひじょうに興味あり。でも、「携帯文化」に詳しい人はまだ社内にもいない。
必死になってトレンドを追いかけるようなことはしていない。Twitterとかも知ってるけど使ってない。サービスを作るときにもあまり競合の有無などは気にしない。作って運営していくうちに、自ずと哲学の違いは出てくる(例:ツールっぽいdel.icio.usとコミュニティ志向のはてなブックマーク)
1年後、5年後のはてなについて。
→あまり考えてない。考えても仕方がないから。
一般企業もWeb2.0的なことに手を出すべきか?
→コミュニティビジネスなどは、それなりの継続性やクリエイティビティがあって初めて成り立つ。やるならば、それなりに腰を据えてやらないと意味がない。Web2.0的なサービスは、別にWeb1.0的サービスより優れているというものではない。旧来のサービスに力を入れた方が良いケースも多いのでは。
経営資金の問題・VC関連について。
→必ずしもサービスを全て自己完結で黒字化させる必要があるわけではない。ベンチャー企業にとっては買収されるというのも一つのゴール。
仕様書について。
→原則、仕様書は作らない。作らないことによるデメリット部分は、自作フレームワークの利用やコーディング規約の徹底、ペアプログラミングなどでカバー。また、日々の業務をダイアリーに書くことでデータが残っているので、困ったときは検索すればたいてい解決する。
伊藤直也さん、須賀正明さん、主催者の皆様、ありがとうございました。
関連エントリ:
『クチコミの技術』のマーケティング実践