CGMがどうとかいう話ではなくて、その姿勢が。
ITmedia News:YouTubeへの“輸出”も――ひろゆき氏が語る「ニコニコ動画」の今より引用。
――YouTubeの利用をやめ、独自動画サービスを展開しようと決めたのはなぜですか。
β版運営中に「YouTubeに切られたらどうしよう」という話はしていました。その場合は閉鎖してしまうか、自前で動画サイトを持って続けるか、(国内動画配信サイトの)「フォト蔵」「AmebaVision」に頼り切るか、という3つの選択肢がありました。
ただ当時からフォト蔵とAmebaVisionにはかなりの負荷がかかっていて、AmebaVisionから「いったんアクセスを止めて欲しい」と言われたこともありました。だからこの2サイトに頼り切ると、共倒れになるだろうと考えました。
ただ、自前で動画サイトを持った場合の年間投資額を試算すると、ドリームジャンボ宝くじくらいになります。それでも自前で持とうと思ったのは「面白そう」とかそんな理由かな。売り上げもドリームジャンボ宝くじぐらいになればいいんですけど……。
あまり話題になってないようだけど、ドリームジャンボ宝くじくらいの投資額に対してあの短期間でゴーサインを出して、なおかつすぐに運営を再開した姿勢はもっと評価されていいはず。1ヶ月くらいサービスを休止して、その間にインフラを増強しつつシステムをメンテして…という方策もあっただろうけど、そうしなかったところが素晴らしい。
未だに、接続人数に制限はあるし、アクセスが集中する時間帯はかなり重いし、検索精度は良くないし、他にもいろいろ問題を抱えてはいるけれども、今では1日2000万PVのサイトをそれなりに安定稼動させることに成功している。もしサービスに長期のブランク期間があったら、サイトはより安定していただろうけれど、ユーザの熱狂が冷めたりいろいろなところから横槍が入ったりして、PVはもっと減少していたんじゃないだろうか。
今の日本国内で、これだけ見事に「永遠のβ版(γ版だけど)」を体現できている企業は数少ないと思う。個人的にも大ファンなので更なる発展を応援したい。
追記:(2007/04/23 19:30)
読み返しているうちに、「永遠のβ版」に関連して、エリック・レイモンドの『伽藍とバザール』(リンク先で全文の翻訳を読めます)が何となく思い浮かんだ。「はやめのリリース、しょっちゅうリリース」とか「目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない(*1)」というあたり。Linuxの開発手法はWeb2.0の先駆けだったと言えるかも。
*1: Webサービスの場合は情報流出につながるバグは楽観視できないけれど、万一ニコニコ動画で個人情報が漏れたとしても流出するのはメアドとID・Passまで。名前とか住所なんかは最初から入力させてない(メアドも不要だとベストだけど)。この辺はmalaさんの他に何も持たないことというエントリがとても興味深い。

